トイレ ウォシュレットが水漏れした時にする事

修理 リペア

ウォシュレット型番

TCF9562C #N11
15年ほど前に設置したものです

トイレの形状

今回のトイレは「タンクレストイレ」です。タンクレストイレは、水をためるタンクがありません。
見た目的にはすっきりとして良いのですが、化粧パネルなどで隠れている部分が多く、修理となるとかなりやりにくいです。

水漏れの症状確認と応急処置

水漏れの症状を確認したら、まずは水漏れを止めましょう。水の元栓を閉めてしまえば水漏れは止まります。(元栓から水漏れしていたら、当然止まりませんが・・・)

水漏れの症状確認

ウォシュレット近辺から水がしみだしてきています。大量に水が漏れてくるわけではなく、雑巾を置いておくと、数時間で雑巾が絞れるくらいになるといった感じです。場所は写真の左側、雑巾のおいてあるところです。

応急処置

元栓を止めます。まずは左側の化粧パネルの左側を開けて・・・




写真の矢印の部分が元栓です。
※元栓は配管の都合でいろいろな種類があると思いますので、ご注意ください。

マイナスドライバーで時計回りに回すことで給水を止める事が出来ます。


<注意>
何回転回したら、水が止まったかを覚えておきましょう。筆者の場合は5回転して水が止まりました。

給水の水量はココのネジの回し具合で決まるからです。給水を開放する時にどれくらい回したかを覚えておかないと、それまでの水量よりすくなくなってしまったり多くなってしまったり、再度調整するのが面倒になってしまいます。(何回転させて元栓止めた!!ってどこかにメモしておくと良いでしょう)


水漏れ箇所の特定

いよいよ本題の水漏れ箇所の特定です。どこから水が漏れているのかを調べたいのですが、
化粧パネルがじゃまで内部がよく見えません。↓の写真は、左側パネルの上から見たところです。
化粧パネルの金具等がじゃまをしてよく見えません。メンテナンス性が非常に悪いのでイライラ・・・

化粧パネルの上から見たところ



水漏れ発見!!ストレーナ取り付け部分から水が漏れていた

左側から覗き込んだところで、水漏れを発見しました。

丸いパーツの下に水滴が見えます。どうやらこの付近から水が漏れている様です

ストレーナの取り外し

ココの部品はストレーナといって、給水された水のゴミをフィルターで取るものです。
マイナスドライバーでストレーナを回して外してみます。

ストレーナが外れると、少し水が出てきますので、雑巾等を下に敷いておきます。




ストレーナを外したところ・・・





外したストレーナ。ボディが割れていたり、パッキンが裂けていたりはしていませんでした。
パッキン左側にもあり、取付ネジ頭の所に隠れています。




ネジ頭の部分とフィルターを分解します。ネジ頭部のツメを押し込むと、フィルター部が外れます。




フィルター部分




パッキン部分を拡大

亀裂は見えません。パッキンも切れていないです。・・・が、写真のパッキンは劣化して縮んでしまっているのかもしれません。見た目では異常は見られませんでしたが、15年という期間でパッキンが縮んできている可能性もありますので、交換する事にします。


フィルター部分をもとに戻すには、ツメを片側ずつ入れてパチンとはめ込むのですが、手で入らないくらいカタいです。力いっぱいはめ込もうとすると壊れてしまいそうなので、写真のように細いマイナスドライバーを使って、ツメをこじるようにはめ込みます。

ストレーナの交換

ストレーナの型番

取り外したストレーナですが、TOTOとしての型番はD43207ZNの様です。部品は既に生産中止。
ですが後継品があるようです。(下記)
 後継品1:D44224Z
 後継品2:TCM3559
筆者が購入したのはTCM3559です。

現物の比較はコチラ。サイズ・形状は全く同じでした。

 新品のストレーナ(手前)
 取り外したストレーナ(奥)

ストレーナの取付け

新しいストレーナをマイナスドライバーで取り付けます。部品は樹脂で出来ていますので、取付する時は締めすぎないように注意しましょう。マイナスドライバーをひっかけるところはすぐにナメてしまいます。筆者もナメました。

ネジ締めする時の注意

締め付けするときは「ほどほどの力」で締めるようにしましょう。水漏れが心配で力いっぱい締め付けたくなる気持ちは分かりますが、部品が樹脂で出来ていますので、力いっぱい締め付けると割れてしまう可能性があります。

最初は「ちょっと緩いかな?」くらいで十分です。まずはその状態で様子見をして、水が漏れてきたら増し締めする感じが良いかと思います。


供給水の元栓を開放

まず、ストレーナ部分には雑巾等で水が漏れてきても大丈夫な状態にしましょう。ストレーナが正しく取り付けされていない場合や、そもそもストレーナ以外の場所から水漏れしていた場合、水の元栓を開放した時点で、再度水漏れが発生する可能性がある為です。

では水の元栓開放です。写真の矢印の部分をマイナスドライバーを使って半時計まわりに回します。
元栓を締めた回転数だけ回します。


筆者の場合は時計回りに5回転したところで給水が止まったので、復旧する時はその逆で、
反時計回りに5回転させました。

※半時計周りに回す時は、限界まで回ってしまいますので回し過ぎに注意です。
  限界まで回してしまうと水量が多い状態になってしまい、水が無駄になってしまいます。

水を数回流してみて、水漏れを確認(トイレットペーパーで確認するのが分かりやすい)

大、小どちらも数回流してみます。流れる水量を確認しましょう。
流れる水量が少なければ元栓を少し開放します。流れる水量が多ければ元栓を少し締めます。

ストレーナ部分から水が漏れてこないかを確認します。筆者の場合は、1滴1滴漏れてくるくらいの少量でしたので、しばらく放置して、10分後くらいに再度確認をしました。

少量の水が漏れてきているかを確認するコツとして、トイレットペーパーを敷いておく事をおすすめします。雑巾を敷いておいて、雑巾が濡れたかどうかで確認するのも良いのですが、布が濡れた状態は見た目でははっきり分かりません。一方、ティッシュペーパーを敷いておけば、たとえ1滴でも垂れていれば見た目でばっちり分かります。少量の水漏れは、トイレットペーパーでの確認がおススメです。

筆者の場合は、10分、30分と時間をおいて確認しましたが、水漏れは無く、無事修理完了となりました。
あとは化粧パネルをもとに戻して作業完了です。

かかった費用

1,000円(部品代)

タンクレストイレのメリットとデメリット

タンクレストイレのメリットデメリットを紹介します。最初に言っておきますが、筆者はタンク式をおススメします。タンクレストイレのメリットは「見た目」が大きいです。そもそもトイレに見た目を気にしない筆者はタンク式トイレで十分と感じます。
では

メリット

・タンクがなく省スペースなので見た目がスッキリ
・お手入れが楽
・節水出来る(月1,000円程度の節水効果) 

デメリット

・トイレ本体が高額
・トイレとウォシュレットが一体になっている場合、ウォシュレットが故障するとトイレ全体の交換になる場合がある。
・修理が面倒

タンク式トイレとタンクレストイレの比較

使用する水量について

1回に使用する水量は
 ・タンク式トイレ  ⇒ 13L(リットル)
 ・タンクレストイレ ⇒  5L(リットル)
と言われています。水道料金を1リットル0.2円で計算すると・・・

1回の水量1日の回数水量
(1ヶ月)
水道料金
1Lあたり
水道料金
(1ヶ月)
水道料金
(年間)
タンク式13L20回260L0.2円1,560円18,720円
タンクレス5L20回100L0.2円600円7,200円
使用する水量と水道料金の比較

タンクレストイレは水道料金が1か月で約1,000円お得になります。

本体価格

タンク式10万円~
タンクレス20万円~

本体価格はメーカ、グレードによって大きく異なります。ざっくりですが、10万円くらいの差になります。節水としては年間12,000円の効果になりますので、8年くらい使用した後は、タンクレストイレの方がお得になります。

筆者がタンク式トイレをおススメする理由は、8年以降の故障の大変さです。タンク式トイレの場合は故障したとしても、部品交換で済むことが多いです。
 ・ボールタップ
 ・オーバーフロー菅
 ・フロートバルブ
これらはDIY経験がある方であれば交換できるレベルかと思います。
こういったように、タンク式トイレは部品交換によって長く使用する事ができるので、
長期的に見ればコスパが良いと思います。

最近はタンク式トイレでも「節水型」があり、1回に使用する水量が5リットル程度のものもあります。こうなると、タンク式トイレとタンクレストイレの差は「見た目」だけになります。
こういう点からも、タンク式トイレをおすすめします。

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